幼馴染
幼馴染のH、そしてTちゃんと久しぶりに一杯やった。
朝日町の「きのえね」は初めてだったが、二人は良く知ってる様子。
“静かでリーズナブル”ということで選んだらしい。
几帳面なTちゃんは退職と同時に勤め始めた関連職場で
気楽にやっているらしい。人の名を覚えなきゃいけないらしく
ボケ防止にいいわ、なんて言っていた。
Hは相変わらず365日、酒を4合飲んでいるという。
月に2リットルの紙パックを10本以上とか言っていた。
還暦を過ぎた者の話題と言えば同年の誰が死んだとか寿命の話。
そんな話あまり聞きたくないけど、出るとつい聞いてしまう。
話を変えてお前は誰が好きだったのか、なんて振ってみるが
「あの娘は死んだ」なんて話にまた舞い戻ってしまった。
結局「その時に向けて生きよう」と話を前向きにするしかない。
Hが神妙な面持ちで「性格を変えたい」なんて話し始めた。
それぞれ許容し合い、その上での付き合いだ。
「お前はお前のままでいい」なんて言ったものの
まさかあいつがそんなこと思ってるなんて・・・。
珍しくTちゃんが2次会に誘ったのでこれまた初めてのスナックへ。
何とその店も、近々店を閉めるとのこと。
何やなんや、景気悪い話ばっかやないか。
それでも暗くなってしまわない我々3人というのは
歳相応に、全てを受け入れようとしているのだろう。
こんな飲み会も、またいいものだなと思った。