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2012年11月26日

歩行技術

Oさんにはゆっくり歩いて姿勢や重心の移動、
周りを見ることなどをアドバイスした訳だが、
どうもトレースを忠実にたどることしか考えていない様子。

例えば木製の階段に付いているトレースは凍っていたりもするが、
恐る恐るそれを辿ろうとする。
トレースに執らわれることなく横に積もっている雪を踏んでごらん、
全然スリップしないでしょ?そう言うと「本当だ!」と返ってきた。

そんなふうにして、歩くにあたっての臨機応変、「自由」な発想が
これまで無かったということが分かった。

そもそも登山は「自由」がその本質的なものだと思うが、
外してはいけないものであるかのようにトレースを辿るところに、
多くの登山者が陥りがちな登山を見た気がした。

Oさんは大喜びで「楽ぅ~!」と言っている。
今度は凍ったトレースを全部外していくようになった。
しかし凍ったトレースであっても進入角度やエネルギーによっては、
そうそうスリップするものではない。

真上からツルツルの氷を踏んだところでスリップはしない。
普通の体重移動ではかかとから斜めに入るから
スリップするだけの話だ。

考えながら歩くその先に、理にかなった=より安全な歩行があり
スピードを意識することで瞬時の判断力が高まる。

下りの技術が本能的なものにまで高まったものが本当の技術。
無意識的に動けるまでの道のりは、どう意識して歩くかに掛かっている。

〈風上に発達するエビのしっぽ〉
歩行技術

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Posted by ラテルネ瀧根 at 08:16│Comments(0)登山塾
 
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