ラテルネ瀧根の登山塾

記憶と言えば、昨日帰った姉は昔の事を今経験したかのように
良く覚えていました。「昨日の事はすぐ忘れるのに」だそうです。

僕は昔共有したその話の、細かいところなんかは特に記憶が無い。
余程政治家に向いているのか、はたまた頭が悪いだけなのか・・・。
人それぞれ重要な事や価値観は違うという事もあるんでしょうね。

「垂直の記憶」（山野井泰史）で彼は
「誰もが夢中になれる事に出会えるとは限らないし、
それを追求できない生活環境の人もいる。自分は登る事に出会え、
心の底から幸せな人間だと思っています」と書いていますが、
子供が具合悪ければ好きな事どころじゃない訳で、全くその通りの話。

幸せは失って初めて分かるものだとよく言われますが、
好きな事・やりたい事を失ったらと考えた時、
そんな思いがあるだけで人間幸せなのだろうと改めて思います。

好きな事は人のためではなく自分のため、
やらねばならない事ではなくやりたい事でいい。

それを見つけられない人だっているのだろうし
家族の記憶を忘れてしまうという、
まさに自分の人生そのものを失う人だっているのですからね。

美しい記憶・ブルーポピー