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2013年07月05日

ウエイバック

昨夜は「ウエイバック・脱出6500km」というDVDを観た。
一杯やった後なのに、珍しく最後まで意識があった。

原作はポーランド人のスラヴォミール・ラウイッツによる1956年の
書籍「The Long Walk 」で、シベリアの強制労働収容所から
脱出し、インドを目指す戦争ドラマ。

スパイ容疑を認めない主人公の妻が、拷問の末夫の容疑を認め
その夫は20年の収容所送りとなる。収容所仲間が次々と死んでいく中、
彼は「例え途中死ぬことがあっても自由の中で死ねる」と脱出を決意。
「セブン・イヤーズ・イン・チベット」の二番煎じのような気もしたが
その「自由の中で死ねる」の一言に引き込まれてしまった。

一行はまずバイカル湖を目指す。魚が摂れるからだ。そこで
同じように集団農場から逃亡した少女と合流。

その少女は同情を買うための作り話をするが、その内本当の姿を
認めてもらえる。しかしゴビ砂漠で力尽き、死んでしまう。

ヒマラヤ山脈を越える描写は無く、いきなりネパールは笑ったが・・・

道中、自分の罪への悔いにとらわれている仲間から「お前の優しさが
命取りになる」と言われる主人公。だが、彼ははこう言う。
「女房は拷問の末、容疑を認めてしまった。女房は今でも自分を
責め続けているだろう。だが俺は許す。女房は許されている。
女房に会いたい。だからお前もきっと許される。生きるんだ」

この辺りが僕の中ではクライマックスだったろうか。

1939年、ソ連とドイツに分割されたポーランドの悲劇。
生死を彷徨う中、可憐な少女の姿が唯一花を添える映画だった。

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Posted by ラテルネ瀧根 at 06:50│Comments(0)
 
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