ラテルネ瀧根の登山塾

動きの遅い台風１７号がやっとで九州に上陸。思った以上に南側
への上陸だった。連日のこの雨、各地の水不足もこれで一息といった
ところだろうか。大きな被害の無いことを祈りたい。

しかし埼玉の竜巻には驚いた。長さ１９キロは国内史上６番目だと
言うが、竜巻なんて一体いつごろから起きるようになったのだろう。
調べてみたら１９６２年にイギリスで発生したのが第一号だとあった。

気象庁によるとスーパーセルという巨大積乱雲は温暖化の必然
であり、２１世紀後半には倍増するそうだ。どこで誰がその被害を
被るのか分からない自然災害は、ますます増える傾向にある。

この６－７と穂高縦走のガイドを依頼されていたが、こんな天気
なので早々と延期にして戴いた。来週、台風一過のもと、素晴らしい
縦走を楽しんでいただきたい。

この天気は関係ないのだろうが、一昨日山梨県丹波川でガイド仲間が
亡くなった。信頼するパートナーとプライベートで沢登りをしていた
最中の急死だった。

今年は何だかガイドの事故が多いように感じる。北岳バットレス
下部岩壁帯の取り付き付近での滑落、そして滝谷ドームでの
滑落。今回の沢もそうだったが、単独事故が続いている。

単独事故だから救われる部分はあるが、亡くなってしまっては
いたたまれない。ご冥福を祈るばかりだ。

自然の中で生きる人間、いつどんな災害に襲われるか分からない。
まして危険の真っ只中にいる我々は、危険を避けるばかりではなく
危険の中で安全を創る仕事だ。気を引き締めたい。