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2013年09月23日

似合わないこと

山岳会の秋合宿2日目は、朝到着した4人を加えて烏帽子岩に登りに
行った。初日の5人の内1人は、足の指が痛くてテントキーパー。
僕は10時40分に下山にかかった。1時間で槍見に着いたが
何をしている訳でもないので温泉には浸からず13時高山着。
今日は新たに4人が参加し、錫杖本峰に行くことになっている。

実は差し入れを持って家を出る寸前、ヘルメットとハーネスを置いて
出発した。「読書参加」と洒落込む気持ちを確定する踏ん切りだった。

しかし、「注文の多い料理店」に初めて挑戦し、登りきった仲間の
苦労話や、疲れきって少しの酒で寝てしまった彼らが眩しかった。

そして昨日、皆を見送ってから前衛フェース・左方カンテを登る
3パーティ、そして1ルンゼ2パーティを双眼鏡で見ていたのだが、
どちらも、とても苦労しながら一歩一歩を勝ち取っていた。1ルンゼ
パーティは、多分7ピッチ目を、フォールもしながらも抜けきった。

僕はだんだんと情けなくなってくる自分を感じたのだった。
ここまで来ているのに何で登らないのか、バカみたい・・・と。

見ているだけ、その「場」で汗を流す主体でないことにいたたまれなく
なって下山することにしたのだった。足が痛くて登るのを断念した
K君とは、かっこ悪くて一緒にいられなかった。

エリック・シプトンが、錫杖の岩小屋で、これだけ似合わなかった
男はこれまで、そしてこれからもいないだろう。

帰ってすぐ、陣屋で「街なみコンサート」に出演していた女房が帰宅。
「あれ、こんなに早いということは登って来なかったの?」
演奏が上手くまとまらなかったというその女房さえ、眩しく見えた。






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Posted by ラテルネ瀧根 at 06:24│Comments(0)
 
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