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2013年10月06日

汚染水洩れ

福島の汚染水の漏洩、素人の僕でさえ納得できる単純な構造で溢れ
ていたという。斜面に建てられた、配管が繋がっている5つのタンクの
一番高いタンクに水位計が設置してあったというから驚きだ。小学生
でも分かりそうなものなのに。早速土嚢を積んだというのも笑っちゃう。

東電も、当たり前のことだが度重なる失態に頭を下げてばかり。でも
それは直接頭を下げなければならない人たちに対してではなく、
「遺憾だ」と言うだけの機関に対してのもの。そもそも政府は東電任せ
にしないはずじゃなかったのか。住む人たちがおざなりになっている。

その政府は「状況はコントロールされている」と言う。おいちょっと待て、
「状況は自然によってコントロールされている」ではないのか。
雨が降れば地面の放射能は流れるわけで、そんなものを一体
どうやって食い止めるというのだ。それこそアーサー・ビナードの
「どこへ」そのものだ。あまりに自然の力を見くびってはいないか。
一体どうコントロールされているというのか、さっぱり分からない。

古市憲寿さんの「誰も戦争を教えてくれなかった」に“たった一つ
の真実すら描き出せないこの世界”というテーマがある。そこでは
博物館が優れて政治的な場所であるという彼の分析が出てくる
のだが、歴史教科書論争を見れば分かるように、歴史にはいくつ
もの描き方があって、国家が戦争をどう認定しているかがその国
の博物館、特に戦争博物館において可視化されているのだという。

まさに人間はたった一つの真実すら描きだせない。尖閣しかり、
竹島しかり。それどころか、国内の汚染水洩れでさえ「コントロール
されている」と描かれるのだから。

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Posted by ラテルネ瀧根 at 05:55│Comments(0)
 
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