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2013年10月17日

示唆

昨日もやなせたかしさんについて少し書いたが、氏は平和や命の
意味を追求し続け、アンパンマンがヒットした60歳過ぎに「人生は
終わりの方も意外と面白い」と言われたそうだ。

「そうだ/うれしいんだ/生きる喜び/たとえ胸の傷が傷んでも」
その主題歌には、子どもに生きる目的を見つけて欲しいという氏の
願いが込められているのだという。子どもたちに愛されたアンパンマン
に思いを託すことができて、それは充実した人生だったのだろう。

しぼんで行く人生を面白くするには、自分をどれだけ強く持って追求
し続けるか。氏はそんなことを教えてくれているような気がする。

昨日は「唐沢岳幕岩」(山森欣一著)を読んでいた。かつて山森さん
から僕のところにも、その幕岩の記録について問い合わせがあった。
氏とは既に何回か一緒に酒を飲んだ後だったが、あいにくしっかり
した記録を作っていなかったので協力することはできなかった。

それがとても残念だったが、結構思い出の多い幕岩のこと。出版
されるのを心待ちにしていた本だった。1967年辺りから始まった
幕岩の開拓記録の一つひとつに思いを馳せながら、当時の山森さん
達の強靭な意志、情熱に、やなせさんと共通するものを感じてため息を
一つついた。山森さんは1999年にヒマラヤ協会理事長に就任し
確かその年、55歳でクライミングの世界から退いている。

能力の違いは当然として、僕のチンケな意志や情熱らしきもの、
それをどう高め、持続できるか。それ抜きにして「面白い」人生など
ないのだろう。今回の台風で失われた多くの人命、その非情な運命と
前述のお二人の生と死が、もっと考えろと示唆してくれているようだ。

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Posted by ラテルネ瀧根 at 06:38│Comments(0)
 
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