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2013年11月20日

再びイモト

以前にも書いたが、標高1万数千mで人間の血液や水分は沸騰し
死を迎える。だから8000m峰は人間に可能なギリギリの目標でも
ある。そこに商業主義が持ち込まれるのは、今や仕方ないことなの
か。確かにツアー登山など、とっくに成り立っている世界ではある。

一つ間違えれば、イモトだって雪崩に遭わないとも限らなかった。
仮にそうなっても、その内またそんな番組ができるのだろうか。

手をつけてはいけない最後の一線なんて、安っぽいセンチメンタル
なのかな。イモトの、ヒマラヤは「ヨーロッパアルプスのように一日で
パッと終わるものじゃないからいやだ」に違和感を覚えた。

アルプスにしても一日で終わったのは自分の力じゃない。お金を
つぎ込み、多くの支えで実現しただけのこと。おまけにどこかでは
ヘリでの下山。もちろんイモトの正直な気持ちに違いない。でも、
へそ曲がりかもしれないが、素直には聞けないものがあった。
真実の世界はそんな、ちょっとしたところからねじ曲げられていく。

彼女は確かにヒマラヤの大変さを表現しようとしたのだろう。しかし
大変だというその登山期間ですら、通常の半分以下。お金でねじ
伏せたヒマラヤ登山であることは間違いない。

もっと辛いもの、苦しいもの、大変なもの・・・そんなものが最大限
スポイルされたヒマラヤ登山。所詮バーチャルな世界と言ってしまえば
それまでだが、そして本当の世界を知ってもらいたいとも思わないが、
軽いノリで「お笑い芸人でも登れた」なんてふうには思って欲しくない。

それにしても自分の足で実践したイモト。そこで見るもの感じる
ものは真実のものだったはず。良く頑張ったことは間違いない。

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Posted by ラテルネ瀧根 at 06:48│Comments(0)
 
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