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2013年11月22日

個人テント

最近の涸沢には1000張り以上のテント村が出現するらしい。それは
ネットで知り合った人たちが一緒に山に行き、寝る時だけ個人テントで
寝るからだと言う。行くのが一人だと心細いから何かを利用する、その
「何か」は知らない人でも構わない訳だ。そんなパーティだけに、無責任
さによる事故があるとも聞く。それはネット時代の一部の落とし穴だと
思っていた。

しかし考えてみれば、それにも似たものが山岳会にも進出しつつある。
最近山岳会の合宿において食事も別々、テントも個人テントなんて
ところが増えてきているそうだ。同じ釜の飯を食べ・・・なんて“今は昔”
の話になる時代が近づいているのかもしれない。

食料やテント・燃料など、共同装備とすることで軽量化を計るという
メリットは大きなものだが、この際置いといて。

食・住を共にする共同生活から個人の生活になることの利点は何か。
まず人の食事を考えなくて良い。好きなものを食べられる。勝手に
寝られる。要は好きなようにやれるというところだろうか。楽なのだろう。

それもあって、皆で一つの目標に向かう合宿は影を潜め、気のあった
仲間との個人山行が増える傾向になってきたのだろうか。日数的にも
短くなり、軽量化を考える必要性も薄れた。いや逆に、そんな山行が
無くなったからそうなってきたのかもしれない。

いろいろ学び合ったり協力し合ったり、得られるものが多いテント生活。
皆のための負担が無くなり、皆のためにできることがやれなくなるのは
寂しい。登山がそんな個人主義的な傾向から「個人主義」という妖怪に
席巻されぬよう、気を配りたいものだ。


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Posted by ラテルネ瀧根 at 07:35│Comments(0)
 
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