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2013年11月23日

新しい風

昨日、個人テントの流行りと山岳会の合宿が成り立たなくなる傾向
との絡みについて書いたが、山岳会員が気のあったパートナーと
だけで山行をするならその他のメンバーは言ってみればどうでもいい
訳で、会の運営など必要なくなってしまう。

現実に山岳会の集会も様変わりし、数少ない集会が“今度の行事は
どうする”といったミーティングのようなものに終わりがちで、それで
何を獲得するのか、どう運動に繋げるかなど、会としての前進に結び
つける視点がどうも弱くなっていると聞いた。まあ、運営する側に会を
どうしていくのかという問題意識が薄くなっているということでもある
のだろう。

会という組織全体のために何をすべきか、という「組織論」はそもそも
運営する主体にならないとなかなか身につくものでもない。

そして人間として一定の時期に、皆のためにどうしたらいいのかと
いうことを一生懸命考える「訓練」とも言うべき機会を持たないと
一朝一夕に身につくものでもない。全体が個人主義になればなる程
縁遠くなっていくものでもある。

組織を組織として成り立たせるものは、結局人を思いやる心では
ないかと思う。そして皆のために何をするか、しなくてはいけないか。
そんなものを阻害するのが個人主義でもあるような気がする。

山岳会がロープ仲間を確保するためだけの存在に近づいて行くと
するなら、仲間を思う気持ちは廃れ、会の存在意味もどんどん
薄れていく。仲間のために汗をかく必要はなくなりハローワーク化
していく。それが新しい風だとするなら寂しい。

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Posted by ラテルネ瀧根 at 06:52│Comments(2)
この記事へのコメント
毎回、共感すること多く、考える気付きになってます。
Posted by 秋桜 at 2013年11月23日 12:11
秋桜さん、どうもです。

昨日晩秋の山を歩き始めた丁度その頃、立山では雪崩が。

山屋はいつも献杯しつつ前に進むしかないようですね。
Posted by ラテルネ瀧根ラテルネ瀧根 at 2013年11月24日 08:04
 
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