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2014年03月31日

あの世

仲間が「あの世」があると言う。楽しく生きて、良い来世に行こうと
心配してくれる。僕は今んとこ現実を楽しく生きて行きたい。というか
やりたい事ばかりで「次」のことを考えられない。

くぼた・のぶひろさんが、登山と比叡山の回峰行との違いは、「自然を
形成する一つひとつが、私という命とどう繋がっているかを徹底して
実感できるか否かにあった」と書いていたが、僕は登山によって初めて
それを、つまり感謝と畏敬の念を実感できたと思っている。

だからと言って、自分が「千日回峰行」を行ったお坊さんに少しは近づ
いたなんて大それたことは少しも思わない。だって行者は千日回峰行
を終えてから、見張りの下で断食・断水・不眠・不臥を9日間、その間
に真言を10万偏唱える「堂入り」という行を行うと言う。そんなこと、
僕にはとても出来っこない。

むしろ「実感」できてもますます分からないから山に向かうのかもしれ
ない。そしてそれが、少しは分かるためのヒントがそこここにあるよう
な気もして、厳しい山が楽しく思えるのかもしれない。

あるいは同朋大の中村薫さんが「念仏とは 我が我に対話する道」
と説いた藤代さんという人の言葉を「自分を見つめ、奥底にある魂と
対話すること」といわれている。うん、オレが山へ行くことは念仏を
唱えているのと同義なのか。なんてふうにして、僕はいつまでも迷い
納得したくてうだうだしている人間なのだ。「良き来世」に行けるような
人間ではなく、面白いことだけをやりたい勝手な人間なのだ。

とりあえず来世のために生きているのでないことははっきりしている。
現世であがき続けるだけで手一杯。それでいい。

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Posted by ラテルネ瀧根 at 06:38│Comments(0)
 
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