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2013年12月20日

普遍的なもの

中には、山の「指導」に素直に甘えられない人もいる。御礼と称して
何か戴いたこともあるが、残念ながらそれは「借りを作らない」という
発想からのものだったこともあった。

僕のやったことがお役に立てたなら、もし恩義に感じてもらえるなら、
それは貴方が他の人のお役に立てるようにしてくれたらそれでいい
のだといつも言う。

面倒見た人がバリバリ山へ行って、その中心的な存在になり、そして
続く人の面倒をみてくれたらそれでいい。それが変な「借りを作っちゃ
いけない」なんてねじれた「御礼」なら、かえって情けない。

気持ちは見せてくれればいい。その気持ちに思うのは、「そうか、それ
だけ恩義に感じてくれる奴ならきっと後輩にそれを繋いでくれるはず」
という先輩としての「安心」なのだ。だから「お返し」でなく、そこは甘え
てくれたらいい。本当のお返しは自分がしっかりして次に繋げること。

別に僕が“出来た人”なんて訳ではなくて、昔から山岳会というものは
そういうものだっただけの話なのだ。そういう「世界」をあまりに知ら
ない若い人たちが多い気がする。山は命を守りあう、繋がりの深い
従って人間が問われる世界なのだと思う。それは大事にしたい。

閣議決定された「国家安全保障戦略」で「愛国心」が明記された。
「感謝の心」もその親戚のような話に聞こえるが、「愛」も「感謝」も
強制される類のものではない。山に染み出る最初の一滴のようなもの。

数の力で、そして中国や韓国に対する反感を「活用」して押し出され
ている「国家安全保障戦略」、いよいよ安部さんの「本音」の部分が
見えてきた。山の普遍的なものとは相容れないものに思える。

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Posted by ラテルネ瀧根 at 07:01│Comments(0)
 
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