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2014年04月08日

「TIME/タイム」

渡辺さんが代表を辞任した昨日、「TIME/タイム」(アンドリュー・ニコ
ル)を観た。最初のフレーズに惹かれた。「人類は遺伝子操作され、
25歳で歳を取らない。だがその後は時間を手に入れないと余命は
1年だけ。今や時間は通過なのだ。時間を稼ぎ時間を使う。富裕層
は永遠に生きられる。・・・僕は1日以上の時間を手に目覚めたい」

このアンチエイジングの時代にこそ生まれた発想なのだろうが、そん
な世界ですら格差は解消されていなかった。富裕層の住む場所へ行
くには数ヶ月という持ち時間を支払う、そんな料金所が途中4ヶ所も
あって、貧しい層の者には行くことすらできなかった。更に富裕層の
街は人々がゆっくり歩いていて、貧しい層の忙しないスピードとの違
いを際立たせていた。

ストーリーは、貧しい層のウイル・サラスがその街に紛れ込んだ富豪
を助け、時間をもらう。その時間を使って富裕層の住む街に行き、富
豪の娘シルビア・ワイスと知り合う。二人はやがて時間の銀行のよう
なものを襲い、人々にそれを分ける。そんな「ねずみ小僧次郎吉」的
な富裕層との戦いによって「格差」が解消されていくというもの。

単純な銀行強盗が世界を変えるといった最後の展開にはちょっと
がっかりしたが、そんな発想や時間を持つ人間の人生観は面白かっ
た。最初にウイル・サラスに時間を与えた富豪は永遠に生きられる
ことに絶望していたし、「100年後にできることを何故今やるのか?」
といった発想が生まれるのも(例え退廃に繋がるとしても)なる程だ。

この映画、もっと大きくは、格差というものは決して無くならないという
アンドリュー・ニコルの絶望の表現なのだろうか。

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Posted by ラテルネ瀧根 at 06:56│Comments(0)
 
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