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2014年04月26日

「人生の特等席」

クリント・イーストウッドが4年ぶりに主演を務めたの「人生の特等席」
を観た。疎遠だった父娘が野球のスカウトという仕事を通して親子の
絆を取り戻していく映画で、「あなたの隣で野球を観るのが人生の特
等席だった」なんて娘が言う、ほんわかとした結末になっている。

内容は別として、イーストウッドは不器用な頑固親父といった役が本
当に良く似合う。老化で目が見えなくなってきてもパソコンのデータな
んかくそくらえ。現場に出掛け、耳で選手を見抜く。そんな役柄はぴっ
たりだ。我々が真似しようとしても情けないただの頑固ジジイになって
しまうのに。ま、そこが映画なんだけど。

それともう一つ、ビールを飲むところがいい。彼の映画を観ると、いつ
もビールが飲みたくなる。彼のように瓶で飲みたいものだが、そこは
とりあえず家にある「のどごし生」で我慢している。でも、それではやっ
ぱシブくないなぁ。これも毎回思うことだ。

亡き妻の墓前で「ユー・アー・マイ・サンシャイン」とつぶやく彼。一番
グッときたところだ。きっとそんな人も多いだろう。もちろん彼が生前
の奥さんにそんなこと一言も言っちゃいないというのが容易に想像つ
くわけだ。想像させられ、不器用な男どもは皆、彼に共感を覚えるの
ではないだろうか。

イーストウッドは老化とは学べることだと言っているらしい。頭が薄く
なったりしわくちゃになっても、そんなふうに捉えられるところにあの
カッコよさがある。そう思うとますますカッコ悪い歳のとり方にゾッと
して、飲めるものならツメの垢でも煎じて飲んでみたくなる。カッコい
いジジイを考えさせられる映画だった。




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Posted by ラテルネ瀧根 at 06:28│Comments(0)
 
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