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2014年04月27日

「手から手へ」

「手から手へ」という見出しが目に止まった。去年、日本の各地で開
かれた展覧会「絵本作家から子どもたちへ 3.11後のメッセージ 手
から手へ展」のことかな、と思ったからだ。

その展覧会はスロバキアを中心とした7カ国110人の絵本作家たち
が子どもたちへの想いを込めて書いた作品を集めたもので、ヨーロッ
パ諸国を巡回した後に日本に来たもの。安曇野、東京、京都で開催
され、息子も名を連ねていた。

残念ながら?それは池井昌樹さんの詩集のことで、家族写真で有名
な植田正治さんの写真が一緒になった本の紹介だった。

書き出しから驚かされる。「やさしいちちと/やさしいははとのあいだに
うまれた/おまえたちは/やさしい子だから/おまえたちは/不幸な生をあ
ゆむのだろう」何と、いきなり不幸を突きつけられる。

そして「やさしい子らよ/おぼえておおき/やさしさは/このちちよりも/こ
のははよりもとおくから/受け継がれてきた/ちまみれなばとんなのだ
から/てわたすときがくるまでは/けっしててばなしてはならぬ」と続く。

やさしさは代々受け継ぐもの、いやむしろ「ちまみれなばとん」なのだ
というこの詩、谷川俊太郎さんがあるイベントで紹介した詩が本に
なったものらしい。「手から手へ」なんてそこら中に転がっている表現
ではあるが、つい印象的なものを連想してしまうのはそりゃあ仕方な
いと思いつつ、アマゾンでワンクリックした。

我が家のトイレにぶら下がっている「一日一語」にあった「まぁるいこ
ころで/まぁるい笑顔で/まぁるい言葉で」と向き合い、しばし眺めてい
た後の、今日の初仕事。


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Posted by ラテルネ瀧根 at 07:18│Comments(0)
 
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