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2014年05月08日

パーティの総合力

大山で救出された事故はあまりにお粗末なものだった。GWの思い
出にというのは分かるが、自然の厳しさを想像できないところに問題
があるのかもしれない。100均に売ってあるようなレインスーツが全
てを物語っていた。

同じように全員救出された8人の奥穂南稜パーティ。これは人数が多
いことによってロスタイムが急増したのだろう。経験者も多かったよう
だからきっと技術的には問題なかったのだろうと思う。

参加者の主体性にも規定されるわけだが、信頼できる指導者がいる
と逆に頼ってしまい、状況や成すべき仕事を考えられない人が出て
くる。そうなると、とても時間が掛かる。おまけに全ての動作を早くで
きないと、それこそままごとみたいな登下降となる。講習会技術の陥
りやすいところだ。

これが厳しい状況の下ではどうなるだろう。真冬にもなるこの時期で
はまず低体温症だ。そうなると更に状況は悪くなる。以前南岳避難小
屋で、外に取り残された仲間の存在すら忘れて翌朝まで放っておい
た遭難事故があった。低体温症になると、程度にもよるが思考能力
が低下し、仲間の存在さえ忘れてしまうのだ。

だから「タイム・イズ・マネー」1人1日30分のロスタイムを8人合わせ
ると240分。実に4時間にもなってしまう。パーティの総合力とはどれ
だけこのようなロスタイムを少なくできるか、で決まる。

そのロスタイムを少なくするのが理解力、主体性、想像力、スピード、
技術といったものだとクラブメンバーには昨日伝えた。余裕を創る。
これは普段から取り組むべき大きな課題だ。

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Posted by ラテルネ瀧根 at 06:28│Comments(0)
 
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