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2014年05月24日

下りの技術

次は下りだ。下りは当然下に足を置くから、上に残った足の膝は屈曲
する。その時、足の筋肉は伸びながら力を発揮している。登りと違う
力の発揮形態だ。

分かりやすく言うと、懸垂するとき人間は筋肉を縮めながら体を持ち
上げる。縮むから筋肉は盛り上がるが、終った時にはほとんどの人
は脱力してぶら下がる。筋肉を伸ばしながら降りる人はあまりいない。

そんなふうにして、人は筋肉を伸ばしながら力を発揮するのに慣れて
いない。だから慣れていない運動によって筋細胞が壊れ、(実際、下
山後に血液検査をするとクレアチンキナーゼという、筋細胞が壊れた
ことによって出る数値が増大する)下りでは膝筋力が低下し、ガクガ
クしたりする訳だ。

中高老年登山者が段差を、膝を使えないままドスンドスンと降りるの
はそのせいだし、これが転・滑落に繋がることも多い。

これも例えばスクワット運動を考えると分かりやすい。プロレスラーが
スクワットをやるのを見ていると、一気にしゃがんで立ち上がる時に
力を使っている。懸垂と同じで、筋肉を縮めながら力を発揮している
訳だ。やっぱり伸ばしながら、という要素はスポイルされている。

だから筋細胞を守るために、やっぱり下りでは段差を小さくするのが
大事なことだ。同時にもっと積極的な意味では、普段ゆっくりしゃがむ
運動をすることを意識しよう。

登山の特異性に最も似た運動は階段の登下行。これは登りより、む
しろ下りがあるからいい訳だ。これも意識する、しないで効果も全然
違ってくる。

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Posted by ラテルネ瀧根 at 06:20│Comments(2)
この記事へのコメント
トレーニングの指導書やスポーツ雑誌には、負荷をかけながら伸展する筋トレの有効性もちゃんと書いてありますね。
Posted by やまたろう at 2014年05月24日 09:40
やまたろうさん、お久しぶりです。
やっぱり老若男女がいきなり山に、というところに無理がありますね。
Posted by ラテルネ瀧根ラテルネ瀧根 at 2014年05月25日 07:09
 
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