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2014年06月08日

お帰りなさい

6日の10時頃、名越さんが見つかった。丁度槍沢ロッジの正面、高
度差にして150メートル程上の辺りだった。

横尾本谷側4のガリーを登りながら捜索中だった我々はすぐ下降し、
横尾ベースに戻った。そして槍沢ロッジへ向かう。途中、警備隊員を
乗せたヘリが飛んで行った。現場検証のようだ。無線では遺体だけ
には何も触らないようにと繰り返し指示が飛んでいる。

小屋の手前から、現場で何人かが動いているのが見えてきた。現場
に飛んだ隊員は2名で、あと2人を迎えに戻ったヘリはなかなか来な
い。現場に着く頃には既にピックアップされているかもしれない、との
心配は杞憂に終わった。天気が悪いので今日の飛行は打ち切ったと
のこと。それを持って現場の隊員・メンバーは撤収し、7日の自力搬
送が決定された。

翌日の搬送のために、横尾まで車で入る警備隊員は4人に増強され
た。6時に横尾着とのこと。我々はそれを待たず、5時半ころゆっくり
出発。小屋に着くと程なく4人がやってきた。ストレッチャーとかチロリ
アンのためのスタティックロープ100mを運ぶというからもっと時間が
掛かると思っていたが、長期戦でない分他の装備が無かったらしい。

僕を含め6人が隊員3人とともに現場に向かった。少し上流のところ
から雪渓が繋がっているので、そこから対岸に渡る。一人の隊員は
現場下部の大木を支点とするチロリアンの構築のため別れ、残りが
現場に向かった。ルートの取り方なのだろう。僕が真っ先に着いた。
梱包された遺体に持っていった飛騨のお酒を手向け、後で到着した
HACの皆さんにもそうしてもらった。

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Posted by ラテルネ瀧根 at 06:30│Comments(0)
 
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