ラテルネ瀧根の登山塾

横尾の手前まで僕が先行し、写真を撮ったりした。警備隊員の後ろを
これだけ多くの仲間が並んで進むのもなかなか見られない。仲間って
いいな、改めてそう思った。

横尾で警備隊員に挨拶をしたら、「お陰様で大変助かりました」と言っ
てくれた。何もしてはいないのに。現地本部長から全員集合の指示。
慰労の挨拶と搜索活動の終了宣言を受け、テントの撤収を始めた。

ありがたい、晴れてはいないがテントは乾いている。最終バスに間に
合わないから今日は小梨平までの移動と決まった。時間を見ると１６
時半近く。また皆と飲める。今日は二日酔いになってもいいな。

他のテントの撤収を待たず、１人で歩き始めた。結構重いからゆっく
り行くつもりだった。徳沢で水を飲みながら時計を見るとどうもおかし
い。１時間近く歩いたのに、１５時代になっている。よく見たら表示は
高度計だった。高度が下がっているから当然ではある。

時計にしてみたらまだ１５時半だった、それなら最終バスにはまだ２時
間ある。（その時点で最終バスが１７時半だと思い込んでいた）じゃあ
行ってみよう。家で寝られたらその方がいいに決まっている。

明神で休憩している３人に追いついたがそのまま素通りし、小梨平に
預かっていたロープなどをビニール袋に入れてデポ。上高地には１６
時５０分に着いた。時刻表を見ると最終は１７時。良かった～。

というわけでアカンダナ駐車場から自宅に帰って風呂でさっぱりし、
冷たいビールにありついた。明神を過ぎてから雨が降ってきたから
皆さん雨の中のテント設営が大変だっただろう。しかしその中に加わ
っていたかった自分も、確かにいた。