ラテルネ瀧根の登山塾

結び目の通過について書きかけだった。「その５」になるのだろうか。

ある程度結び目が近づいた時に降ろしているムンターをミュールと
オーバーハンドで固定しても良いし、張るまで降ろしても連結部が
引っ掛かった状態で止めても構わない。補助ロープのムンターミュ
ールを解除し緩めていけば完全に上の支点に荷重が移動できる。

荷重を上部に完全に移すことができると、下のロッキングカラビナ
は張ったロープに絡んでいて一見外れないように見える。しかしロ
ックを開け、そのゲートを緊張しているロープから外せばムンター
のねじれの分クルクルっと回転し、簡単に外せる。上のミュールを
解除し、ムンターで降ろせば良い。

そんな荷重を移し替える技術はとても重要な技術だから、機会ある
毎に練習して身につけていきたいものだ。

それからムンターミュールを解除する時の留意点として、キンクした
ループが通らなかったりすることがあるから注意したい。ループの
キンクを戻しながら丁寧に解除すること、そして最後はしっかりと力
を入れて一気に引き解くのが大事になる。

引く方向だが、ムンターの摩擦の小さくなる方向に引くと救助者とけ
が人は落ちていく可能性もある。荷重方向に引かなくてはいけない。

他にやったのはカウヒッチの弱点、これは折り返しの角度によって
下手をするとスリングが１/３の強度で破断してしまうというものだ。
意外と知られていないので注意を要する。プルージックやクレムハ
イストも同じような弱点を持っている。弱点を知らないで負荷の大
きな場面で使うようなことがあってはならない。