ラテルネ瀧根の登山塾

そんなことがあったからかどうなのか、カーテンに隠れた息子は小
６で小西政継の「グランドジョラス北壁」を読み、その読書感想文が
学校で選ばれて県かどこかへ送られたことがあった。戻っても来な
いが、どんなことを書いていたのだろう。それから２１年目にあたる
今年、あと１ヶ月後に再びヨーロッパに向かうことにした。

７月２４日成田発、8月８日成田着の航空券は４月３日に手配した。
モンブランを冥土の土産にすると笑わせるＫさんと塾生、そして今
回は女房もいる。女房はローツェ南壁に行った時に東海支部の応
援団としてネパールに来たことはあるが、実は一緒にフライトする
のも海外を歩くのも初めてだ。

予約したのはエティハド航空で、アブダビ経由ジュネーブ行き。初
めての南回り。エティハド航空は開業が比較的新しく２００３年だと
いう。お金持ちの国の航空会社だから、エアバスは快適だと期待
している。航空券は１１万５千円ほどで手に入れた。多分、結構安
かったのだと思う。帰国便現地変更も可能だ。

中東の上空を飛びながら、宗派や民族の対立、戦争を改めて思う
のだろう。アメリカははたして、シリア・イランなど目の上のたんこ
ぶと手を組まざるを得ないのだろうか。日本はこのまま行くと戦争
に参加し、自衛隊員を派兵する道を選択しそうだ。自衛隊員と結
婚した娘の悲しむ日が、その内来るのかもしれない。

ジュネーブには息子が迎えに来てくれる。その５人でその日の内
にシャモニーに移動。翌日、早速ミディで順化トレーニングをする。
何しろタイトなスケジュール。時差ボケしている暇もない。