ラテルネ瀧根の登山塾

ヨーロッパから帰ってくるのは８日だが、翌９－１０は東海支部の青
年部から講習会を依頼されている。慌ただしいが、夏合宿に何かし
らお役に立てれば、と引き受けた。

何をやるのか、その中身については全く考えていない。参加者の
情報を基に、帰国のフライトで考えるしかない。多分資料作りもで
きないから、現場での判断も大きくなるだろう。時差ボケしている暇
はない。９日は日向小屋泊らしいからそれも楽しみだ。

講習会なんかをやっていてよく思うのは、「この人は言うことを実
践してくれそうだ」なんていう期待。それなりの「成果」を誰かに期
待するわけだ。期待を持てない講習会は、やっている自分も全く
つまらない。

過去には期待以上のものを求めた時もあった。でも今は、そこまで
求めることはしない。「期待」に留め置くようになったのはずいぶん
昔のこと。講習会には必ず参加するという「真面目」な人たちに共
通するものを見つけた時からだと思う。

その共通するものとは山に行かないことだった。山に行かない知
識や技術は本物にはならない。しかし人間は、少しでも何かを吸
収したくて勉強しようとする存在でもある。それはそれでいい。

「人は変わる」と信じていた純粋な頃、それは僕にとってどれだけ
大きなエネルギーになったか分からない。「変わることもできる」
存在と知ってからもそのエネルギーは僕の中に生きている。その
使い方が若干省エネ型になっただけのことだ。

８/９－１０はどんな人が集まるだろうか、帰国が楽しみだ。