ラテルネ瀧根の登山塾

今夜はいよいよ「金とく」だ。どんな映像が見られることだろう。苦労し
た真実は、きっと皆さんに伝わるのだろう。改めてＭさんをはじめス
タッフの皆さん、お疲れさまでした。

裏話を探せばたくさんあるのだろうが、全て楽しいことばかり。例えば
再度挑戦をした９月１日にはこんなことがあった。

雨の中の撮影をしながら、南岳小屋に着いたのは１７時。その小屋
の手前には仁王立ちした支配人さんの姿が遠望できた。その１０日
前まで１週燗その小屋に沈澱していた我々にとって、それはドキドキ
する瞬間でもあった。

実はその支配人さん、登山者を優しく叱る。遅く到着した登山者に怒
鳴るなんてことはしない。「今何時ですか」というボディブローを効か
す訳だ。もちろん時間など聞かずとも分かっている。そんな光景をあ
たり前のように一週間見てきた我々、誰もがボディブローを連想しな
がら支配人さんに近づいて行った。先頭は千穂さん。持ち前の笑顔
で何とかしてよ。皆、すがるような気持ちだったろう。僕は最後尾で隠
れるように歩いて行った。　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
もちろん遅れることは連絡してあった。Ｍさん、その点は抜かりない。
「すいません、遅くなって～」・・・と、「いいですよ～、分かっていました
からぁ」のお返事。そう、その拍子抜けがありがたくて「お返事」になっ
てしまった。

今夜の「金とく」は再収録されているから、その南岳の部分は薄くなる
だろう。最もお世話になったので残念だが、そんな我々のあたふたも
想像していただけると、少しは厚みが増すかもしれない。