ラテルネ瀧根の登山塾

この夏、どれだけの人と山で出会ったか、知り合っただろうかと考え
てみた。モンブランで新婚旅行中の２人、そして石川県山岳連盟の
パーティや阿蘇さんとも知り合った。

仕事とは言えＮＨＫの関係者１２人と知り合い、３人と再会した。山小
屋では懐かしいガイド仲間２人と再会したし「瀧根さんですか」と高山
のＯさんに声を掛けていただいたりもした。これまた「金とく」の西穂を
見て、顔を覚えていただいたとのこと。よく分かったものだ。

槍のガイドでは八ヶ岳の２人と再会、合流する時に徳島のＨさんとも
再会した。その他山小屋の支配人さん、従業員さんらとも再会したり
知り合ったり。白川郷で民宿をしているＫさんのところで同窓会を、な
んて話まで出ている。

ワンシーズンで４０人程の人との出会い。もちろん出会うだけの人だ
っているだろう。それにしても、そのそれぞれが刺激だ。動けば身体
が活性化するけど、そうではない刺激というものが生まれる。

この夏の、人との出会いによる最大の刺激は間違いなく白馬ガイド
のＭさんだろう。彼はＡＣＴというＮＰＯ法人の代表だ。雪崩遭難のプ
ロで理想的な救助体制のプランを持ってお見えだ。

６３歳であの世に逝った親父。その歳を一つの大きな節目と考える
僕は、もしそれからも生きていられるなら何か社会のためになること
をしたいと常々思っていた。ひょっとしたらこのＭさんのやっている
事が、ぼんやりと探しているものかもしれない。

人との出会いは不思議で、それを活かすも殺すも自分自身。そして
そんな自分が引き寄せるものでもある。