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2014年09月29日

御嶽、無情の牙

昨日は御嶽噴火に関して、TV局から何回も問い合わせがあった。N
HKの撮影クルーが丁度女人堂の北側で撮影していたそうで生々し
い映像がニュースになっていたが、やはり報道する側は常にそれを
欲していることを改めて知らされた。

あいにく僕の知り合いで御嶽に行っている人を知らなかったから、中
高年が100人以上所属する大きな山岳会や山岳連盟、労山の広報
担当者を教えてあげた。そうしたところ、最初に教えてあげた山岳会
の関係者が行っていたそうで、少しは「お役」に立てたようだ。

それにしても山頂付近で心肺停止が30数人とか。その多くは火山性
ガスで搬出できず、もっと増える可能性もある。知り合いがいなかっ
たと言ってホッとしてもいられない。

ガスの成分で倒れたのだろうか、呼吸困難で命尽きたのだろうか、そ
れとも石の直撃や高熱の風?何とも痛ましいことだ。自然の怖さをま
ざまざと思い知らされる。ご冥福を祈る。

丁度その噴火の前日、マナスル(8163m)で邦人が滑落、亡くなっ
た。僕の協会所属のSガイドだった。体調不良でアタックを諦めてC4
に1人残ったそうだが、出発したシェルパとクライアントが登頂を断念
し一緒に下山する途中だったそうだ。詳しくは分からないが、状況か
ら見て高度障害だったのではないだろうか。

エベレストで亡くなった尾崎隆さんを思い出した。それでも彼らはそん
な危険を知っていて向かった登山。御嶽に向かった人たちとは決定
的にそこが違う。

信仰の山・御嶽は、老若男女を問わず無慈悲に牙を剥いた。

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Posted by ラテルネ瀧根 at 06:50│Comments(0)
 
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