ラテルネ瀧根の登山塾

昨日の前尾根はすごい渋滞だった。日向小屋の奥さんがそれを見越
して早めの朝食を準備して下さったので７時半には出たのだが、それ
でも我々の前に６～７人がいたし後続も続々集まってくる。

何とかスピーディにと思い、Ｐ７は最初のクラックを登ったところでピッ
チを切って３人を引き上げた。ショートピッチを繰り返し後続の動きを
早めてあげたい。後続は懐かしい碧稜山岳会で、明るく元気なリーダ
ーは何と僕の名を知っていた。

しかし前の女性２人パーティもその前も動きは鈍く、その時点で２時
には終えることができないと確信。やぐらはカットして前壁ルンゼを
下降することに決めた。

Ｐ３では大阪から来ていた男女２人組みがえらい遅い。終了点に着い
てもうろうろしているので、フォローしている男性より先に登らせても
らった。ランナーを全てクイックドローで取ってありロープがめちゃく
ちゃ屈曲している。そのため全然ロープを上げられないでいるので、
一緒に引き上げてやった。軽くランニングの取り方も教えてあげたが
そういえば一言もなかったなあ。

Ｐ７の登りが一番難しかったというＨさん、チムニーが難しかったとい
うＭさんなど感想はいろいろだが、普段使わない筋肉を酷使しながら
の前尾根登攀、天気も良くて展望を楽しみながら登ってもらえたと思う。

行かなければ見られない景色というものがある。自分が前に進めば
世界は変わるということなのだろう。３人とも、初めての世界ですごく
頑張った。ちょっと欲張りな２日間の講習会だったが、満ち溢れた思
いで眠りについてくれただろうか。