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2014年10月24日

ロープは伸びる

この前の御在所でもMさんが少しスリップ。その時はオートブロックで
止まったが、意外に伸びる実感があったはず。このオートブロックとい
うフリクションヒッチも、下手な使い方をすると危険だ。硬い補助ロープ
などで作ったものをいい加減に操作すると、摩擦が作れずに墜落なん
てこともある。自分の使い慣れたものを丁寧に使うことが大事だ。

今度は逆に、ロープの伸びが大事だという話。先日書いた、全てク
イックドローでランナーを取ったパーティの話を引用しよう。それはト
ップで登った女性の回収するロープが重く、気の毒なので僕が手伝
ったというもの。(あまりに遅かったので、という面も確かにある)

あれは何が問題なのだろう。大変だから問題・・・なのでは決してな
い。コメントもいただいているが、核心はロープの伸びが保証されな
いことにある。仮にあの状態でその女性が墜落したとする。その場合
ロープの屈曲で摩擦が多く、フォローする男性のところにその衝撃は
届かない。じゃ衝撃が届かないのが問題なのかというとそれも違う。

引っ張るのが重いのはそのパーティの勝手。衝撃が伝わらないのは
平和だ。何が問題かと言えばロープの伸びが保証されなければその
衝撃はダイレクトにランナーという支点に掛かることだ。それによるラ
ンナーの崩壊が更なる墜落を生み出す。

ちなみにもし墜落者に400kgの衝撃荷重が掛かるとすると、それを
止めるには400kgで引っ張らねばならない。(実際はカラビナの摩
擦係数が関わるからそこまでは行かない)だからランナーには、そ
の衝撃荷重の倍近くの力が掛かることを忘れてはいけない。

回収が楽な美しいランナー作りこそ、我が身を守るものにもなる。

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Posted by ラテルネ瀧根 at 05:55│Comments(0)
 
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