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2014年11月19日

レスキュー先進国に学べ

雪崩救助犬のことを昨日書いたが、ACT代表の元村さんによると最
近のアバランチトランシーバー(ビーコン)の講習会は考えものだとの
こと。どうやら講習会に出席すると資格がもらえるらしい。その資格を
もらうと人間おかしなもので、自分は雪崩に遭わないという自信が生
まれるらしい。で、そんな資格を持った人が雪崩に遭ってしまう事例
が増えているのだという。

そういえば白馬で雪崩に遭った岐阜のパーティの1人は遭対関係者
で、ビーコンの講習会でも指導を受け持つほどの人だった。それでも
仲間の捜索を打ち切った時、捜索モードを切ってしまって雪崩の流路
沿いに帰ったという。翌日、その流路下部で遺体が発見された。その
時間の経過を考えればまず亡くなってはいただろうが、もし捜索モー
ドのまま下っていればその日に発見されていた可能性が高い。

講習会と実践は全く違う。元村さんの話を聞いて、改めてトランシー
バーの限界とそれに依存する危うさを感じた。

アバランチトランシーバーを持てば良いというものでは決してないこ
と。これもビレイデバイスを持てば確保できるという勘違いと同様だ。
まず雪崩るところに立ち入らないという原則が優先されなければなら
ない。ビーコンを使うのは遺体として発見してもらえる可能性が高く
なるという意識が重要で、決して危機感を失ってはいけない。

日本もレスキュー先進国に学び、雪崩救助犬や民間ヘリの育成、そ
して既に日本山岳救助機構「ジロー」が山岳ガイドと提携して救助体
制を整えているが、行政・警察の対応が決定的に遅れている。そん
なところから、レスキューについて改革をしていくべきだろう。

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Posted by ラテルネ瀧根 at 06:28│Comments(0)
 
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