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2015年01月09日

「群衆」

1月7日、フランスの出版社が襲撃されて10数人が射殺された。大統
領は即座に「テロ」と断言。イスラム教の風刺画を出す出版社で且つ
報復を予言されていたこともあって、イスラム過激派筋によるものかと
言われている。何にしてもおぞましい事件だ。

ただおぞましいでは済まされないものがある。「言論の自由」が暴力
によって封殺されるのは許されない。しかし暴力が用いられるだけで
「自重」するようになり易いのも人の弱さ。

正月の間に録画しておいたサンデーモーニングを見た。戦後70年の
今年、改めて「群衆」について考えるという特集だった。

何といっても「イスラム国」に象徴される現代社会の不安要素。これも
また「群衆」の動きでもある。差別による疎外感から、あるいは生きが
い探し、はたまたスマートフォン欲しさやその「男らしさ」に惹かれる女
性たちといった「群衆」が次々と群がっているのだという。

番組ではル・ボンの「群集心理」から9つのキーワードを使って解説し
ていた。1、群衆は感染する。2、群衆は過激に走りやすい。3、群衆
は衝動的である。4、群衆は暗示に弱い。5、群衆は時に高い徳性を
示す。6、国民も群衆化する。7、群衆は反復、断言に弱い。8、群衆
は同一化する。9、群衆は服従する。どれを取ってもなるほどと思え
るものだった。

人は自分が正義だと思うがゆえに相手を悪だと決めつけ易いもの。
「イスラム国」の若者たちは、他宗教の者の首をはねる順番を心待ち
にしていたという。何という現実!そんな若者たちが世界中から「供
給」されている現実こそ、直視しなくてはいけないだろう。


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Posted by ラテルネ瀧根 at 06:23│Comments(0)
 
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