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2015年03月12日

人の弱さ

震災4周年の昨日、避難した被災者に対して「被災者は帰れ」などと
いう落書きがあったのを知った。もちろん一部の心無い人の落書きな
のだろうが、心を痛めている被災者も多いという。

原発の被害から避難している人たちには補助金が交付されていると
いうことで、それに対するねたみが大きいのだろう。すぐ移民排斥の
運動を連想した。

連続テロのあったフランスは欧州でもイスラム系移民がとくに多くて、
現在は人口の7%にあたる450万人が暮らしているという。フランス
政府は同化政策を進めながら、貧困層の多いイスラム系移民への
福祉政策をとってきた。ところが不況に陥って以降、格差や雇用不
安からイスラム系移民への風当たりが強まっていったという。

そしてこれに反発する移民の2世、3世の中からイスラム過激派に接
近する若者が増え、1月の連続襲撃事件を起こした犯人もアルジェ
リア系イスラム教徒だった。

反イスラム感情の高まりはフランスだけではなく、ドイツをはじめ欧州
各地に広がっている。ドイツでは1万5000人が参加して、移民排斥を
訴える最大規模のデモが行われたらしい。あからさまな反イスラムを
訴えたデモは過去に例がないという。それは、ナチスによるユダヤ人
虐殺の歴史から、他民族排斥はタブー視されてきたからだった。

なぜ国の政策に目を向けず、被災者という「弱者」に不満をぶつける
のだろう。その「落書き」が他文化と共に生きる諸外国の話でなく、同
一民族である日本において行われているということに少なからずショ
ックを受けた。

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Posted by ラテルネ瀧根 at 06:26│Comments(0)
 
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