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2013年05月09日

白出沢の事故

昨日、白出沢でSドクターが亡くなった。
彼は環太平洋学術調査登山隊(JAC東海支部)の
中心メンバーで、産婦人科医。
http://homepage2.nifty.com/gynealp/page039.html

その後高山に移住してから、公募隊ではあるが
エベレストも登り、七大陸最高峰登頂者となった。

そんな話を、と2年前の正月明けに飛騨山岳会主催の
新春講演会にも来てもらったことがある。
その時、「瀧根さんが話せばいいのに」と言っていたのが
最後の会話となってしまった。
今年も年賀状に、「ブログ読んでますよ」と書いてくれていた。

この前、飛騨沢をスキーで滑走、転倒・滑落してきた
若者のことを書いたが、すぐその時のことを思い出した。

きっと彼がぶつかった岩がもげたりしたのだろう。
人間より先に、音もなく石が落ちてきた。
雪溪の怖さの一つが落石。音がしないからだ。

昨日もやっぱり気温は低く、クラストしていたはず。
小さな落石という前兆があれば気づきもしただろうに。

山荘まで100mというからどんな場所かおおよその検討はつくが、
つい思ってしまう。“あと数センチズレてくれてたら”

20cm程の岩が当たって、数百m滑落。
脳挫傷で亡くなったとのことだ。

また、自分より若い山仲間が消えてしまった。合掌。

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Posted by ラテルネ瀧根 at 06:41│Comments(2)登山
この記事へのコメント
 最近になってやっとコメントの書き込み方がわかった。
とても「いいね」とできないので、あえてこちらに書きます。

 命のことが、これほど身近な話として登場する山男(女)達。

運命を信じてはいないけど、確率論で実証するものでもなさそう。
科学ではまだまだ太刀打ちできないのですね。

 あと数センチか・・・。     

 
 そっと手を合わせるだけ。

 
Posted by 松 at 2013年05月10日 01:14
今日、告別式。
何回こうやって見送り、あと何回見送るのか。
なんて世界なんだろうね。

数センチ・・・タラレバだけど、そう思ってしまいます。
Posted by ラテルネ瀧根ラテルネ瀧根 at 2013年05月10日 06:36
 
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