ラテルネ瀧根の登山塾

明日の夕方、僕は機上の人となっているわけだが
その前に、2004年のアンナに消えた佐藤君にお線香をあげに行く。
20日は彼の月命日でもある。

去年お参りした時、彼の奥さんをアンナプルナBCまでの
慰霊トレッキングに誘った。
その後なしのつぶてだった事を詫びなければいけない。

一緒に行けばと思っていた女房が行けなくなり
彼女1人の旅にするのは酷だろうというのもあるが、
その時に彼女が言った一言、
「また行くなんてどうかしてるんじゃない？頭おかしいんじゃない？」
それが的を得ているだけに、気が引けていた気もする。

彼女の思いには敵うはずもない。
42歳で止まったまま、年々若くなっていくあいつ。
それに比して、当たり前に老けていく彼女を感じるのは辛くもある。

でも僕は、確信している。
あいつの分も一生懸命生きる行為なのだと。
そしてあいつには、お前の思いも背負って頑張ってみるよと
笑顔を手向けよう。

いつも僕にとってのそれこそ「ばいきんまん」のような存在で
飲み潰す事だけを企んでいる山岳会のYちゃんが
明日はセントレアまで送ってくれるそうだ。
いつも“ここぞ”というところで気を遣ってくれる奴。
彼には悪いけど、そのためにちょっと早く出てもらおう。

そんな彼も含め、
一緒に飲むのを待っていてくれる人がいるって、ホントに幸せだなぁ。

多くの応援をいただいて
おかげ様で、満ち足りて穏やかな出発前日を迎えた。