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2012年04月24日

「ウエイヴ」

いつだったか、アルバイトで雇った人たちを囚人役と看守役に分け、
監獄に似せたところで心理学の実験がされたと書いた。

その結果、囚人役は従順に、看守役はより支配的になって
自分の靴まで磨かせ始めたため実験を早々に中止したのだという。

昨日「ウエイヴ」という映画を観た。
これは1967年、カリフォルニヤの高校のカリキュラムで行われた
「ナチスの独裁政治を繰り返さないため、実際の独裁政治を
行ってみる」、という実際にあった実験をドイツで映画化したもの。

担任が独裁者役となり、様づけで名を呼ばせ、制服やロゴ、
そして挨拶の動作まで決められた。
その集団は「ウェイブ」と名付けられ、
あっという間に学校全体に広まっていった。

だんだんそれが集団狂気となり
「この時代に独裁など有り得ない」と言っていた生徒達が染まっていく。

何とか中止させようとする担任が最後に仕組んだのが
「裏切り者」を引っ張り出させ、「拷問するか、殺すか」と皆に問いかけ、
「これが独裁の実際だ」と解散を宣言したのだった。

しかし洗脳されてしまって解散に反対する生徒が発砲、
自殺してしまい担任は警察に連行される。

恋愛や家族のあり方、移民問題や教師のコンプレックスの中に、
何かにすがりつきたい、何かを頼りにしたいという弱さ、
独裁を産み出す弱さが展開されていた。

あぁ強くもあるが弱くも脆いもの、それは人間。

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Posted by ラテルネ瀧根 at 05:52│Comments(0)雑感
 
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