ラテルネ瀧根の登山塾

昨日書いた万里の長城の遭難、普通の観光では味わえない
未知なる長城に触れたくての旅だったのだろう。

亡くなった皆さんの期待はどんなだったろうか。
きっとワクワクしながら楽しんでみえたのだろうと思う。

会社の利益のため、秘境ツアー的な差別化を計るのは必然だし
この商品、何も無ければ一押しのものになったのだろうか。

昨日も書いたが、実は日本中でツアーガイドがお客を引率している。
信じられないことだが、そのツアーガイドの中に
山も歩けないような人がいることは以前にも触れた。
レスキューなんて論外、それでも「ガイド」として括られている。

「ガイド」の中身が問題なのだが、それがあまりに分かりにくく、
ツアー会社はディスカウントのため安い「ガイド」を使う。
そんな綱渡りのようなツアーが蔓延しているのが現実だと思う。
だから今回の事故は氷山の一角に過ぎない。

そもそも人の命を預かるガイドが、一定の基準を問われる
国家資格でないのがおかしいと僕は思う。

今こそ分裂しているガイド協会が統一し、ガイドそのものを
技術レベルによってキチッと分類・整理すべきではないか。

「受からない人が大量に出るから」と再検定に否定的な勢力、
これが襟を正せない最大の原因になっているような気がする。

それにしても、亡くなった３人は好奇心に満ちた余生を送り、
その最後の期待は絶望と化した。
夢や期待そのものが絶望になるのは辛い。