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2012年11月17日

昨日積もっていたお隣の屋根の雪が、今朝はほとんど消えていた。
「雪は天からの手紙である」とは中谷宇吉郎先生の言葉だが、
物理学の要素を省いてしまっても、その詩的表現は言い得て妙。

雪に覆われた山々の美しさは誰もが納得できる。
そして近づこうとするものにだけ、山は道を開いてくれる。
そこには真っ直ぐだけじゃ面白くないという「遊び心」だったり、
美しい山を見て登りたいと思う自然な感情など、
いろんな想いがあるのだろう。

例えば八ヶ岳のように沢に沿った登山道を歩く。
沢の小石に積もる雪はまぁ~るく、まぁ~るくなっている。

笑福亭仁鶴のバラエティ生活笑百科、「四角い仁鶴がまぁ~るく収めます」
ではないが、角のあるものが丸く柔らかく包まれるのを見るだけで
優しい気持ちになってくる。

また一面の白には、醜さだったり弱さだったり、その全てを覆って
隠してくれる母のような優しさがあるのかもしれない。
白無垢、角隠しは雪から生まれたのだろうか。

そしてそんな中でラッセルをしていると、ただ無心に、心地よいものに
包まれているような「ラッセル・ハイ」を感じることがある。

そこに苦痛はなく、ただ雪とともに無心の自分が在る。
雪に包まれた山を見たいというHさんに、そんな話を木曽駒でした。

改めて「秘めた神秘への人間の憧憬が科学の心である」という
中谷先生の想いが「天からの手紙・・・」という言葉になったのだと分かる。

人を引き寄せる何かを持って、山に雪降り積む。

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Posted by ラテルネ瀧根 at 06:51│Comments(0)雑感
 
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