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2012年12月05日

マイノリティ

スロバキアの息子からメルロ・ポンティ「目と精神」(木田元・訳)
をスキャンして送ってくれという話があって、図書館で借りてきた。

この本、貸出履歴を見たら6年くらい誰も借りていなかったが、
芸術的な分野では著名なものだという。
パラパラと繰って「芸術は難しいなぁ~」なんて思いながら、
この前のニーチェの話でもう一つ思ったことがあったのを思い出した。

「いつも群衆と一緒につるんで、ついには自分というものを
忘れ去って生きていくがいい」とのくだりについて言えば、
自分のこれまでの人生は、良くも悪くも群れの中にはいなかったという事。

「群れよ、さらば」なんてかっこ良すぎるし、
決して「安楽」を拒否したわけでもないが、
「一生懸命」の世界に浸かるためにはそれしかなかった。

一生懸命の世界や仲間は常にマイノリティだっただけの話。
だから今でも周りから見れば変人なのだろうが、
山が好きである以上それは仕方ない。

この前の御岳でも「そよ風」と言う烈風の中、そんな話になった。
「そんな冬山に行く気持ちが分からない」のが普通の人。

だけど夢に目を凝らす人、雪山に近づきたい人がいて、
果てしなく思えるような一歩一歩を勝ち取って行く。
そしてそこには思いやれる仲間がいる。

厳しさのなかで見えてくる人の強さと弱さ。
何と人間的な、そして嬉しい時だろう。
それは「変人」にしか分からない、密かな至福。

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Posted by ラテルネ瀧根 at 07:41│Comments(0)雑感
 
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