ラテルネ瀧根の登山塾

今年は山岳遭難のニュースが多いような気がする。
西穂高で行方不明になっていた２９歳の男性は２５日、無事救助された。
冬山は初めてとのことだが、天気が悪くなって引き返した仲間と別れ
一人で登頂した後、小鍋谷の方へ降りてしまったらしい。

初めての冬山、それも天気が荒れている中よく登頂できたものだし
助かったものだ。防寒対策や危急時の装備など分からないが、
樹林帯まで降りたことで風を遮ることができたのかもしれない。
これからは、どうか命を大切にして欲しい。

情けないのが１２日に死亡が確認された静岡の医師夫婦。
日帰りで西穂に登頂した帰りに奥さんが滑落。
ご主人が現場まで行ったもののツエルトを落としたらしく、
そのまま２人で、救助を待ったまま亡くなったという。

日帰りとはまた余程余裕が無かったのだろうが、それにしても
救助を待っている人がいるというのに出動できないのは情けない。

ちょっと悪いくらいで動けないなら、本来冬山に行く資格は無い。
我々は悪天でも行動できる力を求めて冬山をやってきた。
だからこそ助けられなかったのが残念で仕方ない。
その時は丁度大山で研修会をやっていたが、
叶うならその場にいて、できる事をしてあげたかった。

一昨日は八ヶ岳・横岳で女性が亡くなった。
報道によるとテントなど持っていなかったとのこと。
付き添った男性二人が無事だったのは良かったが
かけがえのない命が、あまりに簡単に失われている。