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2011年06月03日

アンナプルナへの挑戦 ~その栄光と悲劇の始まり~

私達が目指すアンナプルナⅠ峰(8091m)は
世界で14座ある8000m峰の中で
10番目に高い山で、モーリス・エルツォーク率いる
フランス隊によって1950年に初登頂されました。
生々しいその記録「処女峰アンナプルナ」は
当時のベストセラーになりました。

その登攀ルート(北面)は非常に危険で、
8000m峰の平均死亡率が2.3%と言われる中
9%と突出しています。

丁度富士山のお鉢を半分に割ったような
鎌と呼ばれる巨大な絶壁が斜面をえぐっていて、
そこには頂上雪田が懸垂氷河(鎌氷河)となって
ぶら下がっています。

その崩落が
ほとんどの大きな雪崩の原因になっていて、
2000年に挑戦した時は夜中に崩落して
C2(5600m)のテントを襲いました。

爆風雪崩と言って崩落の圧力によって
すさまじい爆風が発生し、
時にはテントごとクレパスに叩き込まれます。

我々は斜面を切った山側に頭を向けていたので
無事でしたが、ズタズタに切り裂かれた
隣のテントの中で、シェルパが泣きながら
お祈りをしていたのが忘れられません。

この時は方向の全く違う4200mのBCでも、
風雪にテントが叩かれたそうです。

初登頂から20年経って、イギリス隊が
南壁にルートを開き第二登に成功しました。
ボニントンルートとも言われ、現在では最も
「安全」なルートと言われています。

写真の上部右側が「鎌」
アンナプルナへの挑戦 ~その栄光と悲劇の始まり~

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Posted by ラテルネ瀧根 at 06:01│Comments(0)ヒマラヤ
 
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