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2012年04月18日

苦い教訓

今日は北飛救助隊の皆さんへのレスキュー講習会。

思えば1997年元旦、僕は三峰川・岳沢で墜落、足首を開放骨折した。
雪崩に埋まりながらビバークした翌日、生還への脱出を試みるが
それは困難を極めた。

仲間も雪崩による埋没からの脱出のため徹夜で作業していたし、
何と言ってもセルフレスキュー技術が稚拙だったのだ。

仲間が背負ってくれても転倒が怖くてたまらず、
自力でシリセードしたり這うようにして谷を下降していった。

途中、背負われて15メートル程の滝を懸垂したときの事。
その滝は真っ直ぐ降りると滝壺になっていて、
上から見て右下に降りなければならなかった。

先行者にガイドロープを引っ張らせ、それを頼りにクライムダウン。
途中、アックスが外れて流心方向に振られる形になった。
その時ガイドロープが緩かったせいで結構振られ、
僕を背負ったメンバーは背負うためのスリングで首を圧迫されて
気絶しそうになった。

そのため救助されている僕が、そのメンバーを救うため
ダブルアックスで左トラバースして行った。
何とか滝の右岸に降り立った時、仲間が一言
「死ぬかと思った」とつぶやいたのが忘れられない。

問題は僕を直に背負っていた事と、ガイドロープを張る技術が
なかった事だった。
セレンディピティ、その苦い教訓がその後の勉強に繋がった。

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Posted by ラテルネ瀧根 at 06:12│Comments(0)研修・講習会
 
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