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2013年05月24日

アンナプルナ 夢を持って

リーダーズシップとメンバーズシップ、そしてチームワークが
最後までうまく行かない登山隊だったと思う。

日本での冬山経験が乏しかったり、厳しい登攀の経験もないメンバーが
集まったのでは、それはそもそも「ヒマラヤ講習会」とでも言う他無い。

僕は人間関係の醜さを隊に、従ってヒマラヤに持ち込みたくなかった。
しかしそんな偽りやごまかしが、神々の座を前に通用するはずもない。
どんなに隠そうが赤裸々に暴かれてしまうのが常。
いつも、偉大な自然は人間の小ささを教えてくれる。

我々は、この遠征での全ての醜い部分を自らの責任として振り返り
反省しなくては、今後もきっとろくな山がやれないだろうと思う。

夢を持って生きる事の何と素晴らしい事か、しかし自己実現を
勝ち取るためには自分を創っていかねばならない。
その苦闘抜きにそれはあり得ないという事であろう。

力のないメンバーが集まってしまう可能性が高い「岳連隊」として、
アンナプルナはレベルが高すぎる山であった。
しかし力に見合った登山、という堅実なものも大切であろうが
時にはこんな「はみ出し登山」も良いのではないだろうか。

はみ出した事のない人間なんてつまらない。無事故だったからこそ
言える事ではあるが、所詮登山は自分への冒険である。
どう自分を振り返る事ができるかの繰り返し。

「登頂を目指した光栄と感動」、皆にはそんな財産を大切にして欲しい。
夢を持って前に進むこと、そしてそれを実現するために
どんどん力をつけていって欲しい。ただそう願うばかりだ。

〈2011年BC(4000m)からのアンナプルナ〉
アンナプルナ 夢を持って

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Posted by ラテルネ瀧根 at 05:29│Comments(0)ヒマラヤ
 
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